目次
【主訴】
腰椎椎間板ヘルニア
25歳 男性
【既往歴】
捻挫
【来院にいたった経緯】
R3 8月に椅子から立ちあがろうとしたとき腰痛を感じはじめる。その後、3ヶ月ほど整骨院へ通いながらマッサージや電気治療をうける。症状はかわらず整形外科にてブロック注射やお薬を服用するも、医師からは「痛みとはつき合うしかありませんね」といわれる。その後、新入社員としてはたらくために「どうにかしないといけない・・・」と悩んでいたところ、YouTubeをみて塩川カイロプラクティック治療室をみつけて、関西から東京まで治療をうけにいくことを決意する。
その後、塩川カイロプラクティック治療室のスタッフから、「滋賀県にお住まいなら、まの鍼灸接骨治療院へ通院してみてはいかがでしょうか?」とアドバイスをうけ当院へ来院する。
【初回の状態】
痛みにより座っていられない
右下肢のしびれ
肩コリ
腰痛
【所見】
SLR 30°+
PTR (+)
ATR(+−)
MMT:TA 3/5、EHL 3/5
デュジェリンサイン+
【体表温度検査】
S2 L5 T1 C1
【視診】
右耳介上方
右肩下方
右短下肢
【静的触診】
右腰背部に筋緊張
仙骨全体に浮腫
【動的触診】
Fix:左仙腸関節
【レントゲン評価】
頸椎前弯カーブ減少
C5椎間板減少
【リスティング】
S2P-L、L5PRS-M、C1ASL
【来院日】
R4 1/27 、1/31 、2/8 、2/14 、2/21 、3/3 、 3/10 、3/20 、3/29、4/7
【治療経過と内容】
今回のケースでは「就職活動をおこなうまでにどうしても改善したい」という、本人の強い要望があったためできるだけ早くつらい症状がやわらぐように、施術間隔もできるだけつめておこなうケアプランを提案した。
初回のアジャストメントをおこなった後には、「感覚の変化」がみられたため本人も安心したようすがうかがえた。
2周目(2回目のアジャストメント)では、つらい痛みがやわらぎはじめて、日常生活にもよい変化があらわれはじめた。
3週目(3回目のアジャストメント)では、「しびれを感じない日」がでてきて、つらい痛みも初回時にくらべて半減していた。
4週目(4回目のアジャストメント)では、しびれは消失して「やや違和感を感じる」ほどに神経のダメージが回復しはじめた。
5週目(5回目のアジャストメント)では、つらかった症状はなくなりかなり遠方まで外出できるようになった。本人も「就職を辞退しないといけないと思っていたが、これで安心て就職することができます」ととても喜んでいた。
6週目(6回目以降のアジャストメント)では、つらい症状がぶり返さないように「定期的なメンテナンス」をおこなうプランへと移行した。
【考察】
今回のケースでは自律神経にもとずいた症状がみられないことから、筋骨格系にしぼりアプローチを開始した。
状態を見極めると左骨盤の動きがかなり悪かったため、慢性的に骨盤サブラクセーションをおこしていたところに椎間板にたいするダメージがかかりつづけ「腰椎椎間板ヘルニア」を発症したと考察。
また子供の頃からたしなんでいた野球による「足首のケガ」から、荷重バランスが乱れてしまい生活習慣の悪影響もかさなり、骨盤サブラクセーションを誘発したのではないかと考える。
サブラクセーションをとり除くことで「健康を維持する力」や「健康を保つ力」が高まり、「どこへ行っても良くならない・・・」と悩んでいたつらい椎間板ヘルニアは根本から解消していった。
(柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師 藤井康徳 監修)