食道裂孔ヘルニア

【主訴】

食道裂孔ヘルニア

胸やけ

難聴

耳鳴

ひざの痛み

冷え症

60代 男性

 

【既往歴】

緑内障

 

【来院するまでの経緯】

10年前から胸やけがひどくなり、胸痛もおこりはじめたため病院を受診する。病院での精密検査では「逆流性食道炎(パレット食道)」と診断されて、薬を飲むと胸がつまることを医師に相談したところ「精神的なものでしょう」とアドバイスをうける。

3年前には耳菅開放症により、もともと患っていた難聴が悪化する。数ヶ月前からは右ひざの痛みや冷え症だけでなく便秘もあらわれはじめる。

その後も、胸やけが悪化しつづけて夜寝ていても逆流がおこりはじめたため、さまざまな病院や整体へ行きつつも改善することはなく「どうにかならないか・・・」と真剣に悩んでいたところ、当院のホームページでをみつけて県外から3時間かけて来院。

 

【初診の状態】

①左短下肢

➁左腰背部が膨隆

➂左胸乳突筋が過緊張

 

【治療経過と内容】

体のバランスを見極めていくと「左腰背部の筋緊張」がとても強くて、左仙腸関節の可動性が低下するとともに左短下肢があらわれ、バランスを維持するために頭部で補正しているような状態だった。交感神経領域にも反応があらわれていたが、「土台の安定」と「ひざの痛み」を解消するために、まずは副交感神経系にしぼりアジャストメントを開始する。

初回のアジャストメントでは、骨盤の可動性が改善したことでひざの痛みがやわらいでいた。

 

2周目(2回目のアジャストメント)では、左仙腸関節の動きはいまだ改善しきらないものの、冷え症や左下肢痛(しびれ感)は消失していた。

 

3週目(3回目のアジャストメント)では、ひざの痛みはほとんど気にならなくなり、寝ているときの逆流性食道炎が改善しはじめた。

 

4週目(4回目のアジャストメント)では、四肢の痛みやしびれ感は消失。寝ているときの逆流性食道炎もなくなり食べられるようになった。

 

5週目(5回目のアジャストメント)では、骨盤の可動性もかなりよくなることで頚部のバランスがよくなり、「胃腸の不快感」が改善したことで夜もぐっすり眠れるようになる。本人いわく「回復力がつき安心感がでてきた」とのこと。

 

6週目(6回目のアジャストメント)では、骨盤サブラクセーションが解消することで「土台の安定」がでてきたと判断して、交感神経系であるT6PRI-Tにたいするアジャストメントを開始する。

 

7週目(7回目のアジャストメント)では、胃の調子はすこぶる良くなり、2年ぶりにお酒をたしなめるほどに回復して、本人もたいへん喜んでおられた。

 

※現在では年に1一度の健康診断においても、食道裂孔ヘルニアがあることの指摘はうけなくなった。症状をぶり返さないためのメンテナンスをおこない、「大好きな登山をおこなう計画」をたてながら楽しく過ごされている。

 

【考察】

定年退職まえにはもともと設計業務をしていて、長時間イスに座る習慣がつづき骨盤サブラクセーションをおこしていた。「土台のバランス」が乱れたところで交感神経系サブラクセーションがおこりはじめ、「健康を維持する力」や「病気を治す力」が低下しはじめたところで食道裂孔ヘルニアを発症した。

 

上部頸椎サブラクセーションは迷走神経系をかいして、さまざまな内臓やホルモンバランスにも悪影響をおよぼしはじめる。磁石検査においても胃+(胃機能亢進)の反応がでていたため、迷走神経系との関連があると思われる。したがって「上部頸椎のAリスティング」にもとずき副交感神経系へのダメージがかかりつづけて「交感神経系が優位な状態」がつづくことで、「胃酸の過剰分泌」をおこして「消化器系の平滑筋」にも悪影響をおよぼすことで食道裂孔ヘルニアを誘発していた。また交感神経系サブラクセーションがつづいたことで「消化酵素の分泌バランス」が乱れていたため、消化不全をおこして便秘をおこしていたと考察。

 

また交感神経系サブラクセーションにより、甲状腺や聴神経にも悪影響をあたえつづけて「難聴」を誘発していた。しかし、三半規管の問題(聴覚)にかんしては「症状がでている期間」が長すぎるため、聴覚細胞がすでに消失しているものと思われる。したがって、未だに改善はみられないもののアジャストメントを継続することで、「聴覚細胞が活性化」して聴力が回復することに期待している。

 

また「蝶形骨サブラクセーション」がつづいたことにより、視神経にも悪影響をおよぼしつづけて緑内障を発症したものと考察。(現在はいい状態を維持している)

 

根本原因を見極めてサブラクセーションをあるべき状態にアジャストメントすることで、患者さんの「生まれてもった治る力」がきちんとはたらきだしつらい症状は根本から改善していった。

 

監修:まの鍼灸接骨治療院 藤井康徳

食道裂孔ヘルニア

(柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師 藤井康徳 監修)

 
インターネット予約はこちら
電話予約はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です