こんにちは。大津市まの鍼灸接骨治療院 院長の藤井です。
本日は秋晴れでたいへん気持ちの良いお天気になりました。こんな日は、公園で子供と遊んだりお弁当を持ってピクニックにでも出かけたいものですね。
本日は、【腰痛の検査】に関するお話しをしたいと思います。
腰痛は日本人がかかえる身体の不調のなかでも多く、男女とも10人に1人は持病として腰痛に悩まされています。
2014年の厚生労働省の調査によると、調査日に腰痛症状で医療機関を受診した人は約30万5000人いたとされています。
腰痛は悪化すると座ることもつらくなり、日常生活にも大きな支障がでてしまいます。そして、我慢しきれなくなってから病院へ駈け込まれる方がたいへん多くおられます。
医療機関へ行くと、問診やレントゲン検査をおこない骨に異常がないかを調べてくれます。場合によっては、原因を追究するためにCTやMRIなどの精密検査がおこなわれることも少なくありません。
じつは、この腰痛に対する検査基準が日本と海外では大きく異なることをご存知でしょうか?
北米脊椎学会、米国内科医学会、米国脳神経外科学会などの団体は「レントゲン検査、CT検査やMRI検査は慎重におこなうべき」という見解をしており、もはや世界の常識となっています。
どの学会も、画像検査はしてもいいというスタンスではありますが「安易に画像検査はすべきではない」「やるなら一定の条件をクリアしてからおこなうべきだ」というのです。
米国脳神経外科学会は、次のような点に注意すべきだと条件をつけています・・・
1. 全身衰弱
2. しびれ
3.胃腸障害
4.発熱
5.ガン
6.静脈注射
7.免疫抑制剤やステロイド服用者
8.骨粗しょう症
このような条件がある場合のみ画像診断をするべきだとしています。
さらに米国家庭医学会では・・・
1.症状の程度
2.神経症状
3.筋肉の炎症
4.ケガ
5.体重減少
6.50歳以上
といった条件もつけ加えられています。
要するに「6週間以内の腰痛には画像検査はいらないよ」と指摘しているのです。北米脊椎学会や米国家庭医学会でも「発症から6週間以内の画像検査は、お金の無駄である」といっているのです。
じつは、ギックリ腰でも同じような指摘がされています。
ギックリ腰といえば、重い荷物を持ち上げたときに腰が崩れるような衝撃を感じて立てなくなるあの腰痛です。
経験したことがある人ならよくわかるのではないかと思いますが、はじめてギックリ腰になったときには何が起こったのか理解できず、とても不安になるものです・・・
このような症状で病院へ行くと、まずはレントゲン検査をおこない消炎鎮痛剤と湿布を処方されることが多くありります。
米国職業環境医学会によると「ギックリ腰でも、すぐにレントゲン検査をおこなう必要はない」と説明しています。そして、たとえ上記にあった条件が揃っていても「全ての人に画像検査をおこなう必要はない」というのです。
要するに「ギックリ腰のレントゲン検査は必要ない」
と厳しい見方をしているのです。「ヤバいものは問診すればわかるだろ!」と、いったところでしょうか。笑
たしかに放射線を使用したレントゲン検査やCT検査は身体に負担を与えてしまいます。被爆の有害性や出費、切迫する医療費のことを考えると不必要な検査であれば回避するにこしたことはないわけです。
日本ではレントゲン検査などの画像検査が頻繁におこなわれていますが「この検査は何の意味があるのか?」と疑問をもって、そのリスクを考慮しなくてはいけません。
戦後のお医者さんはレントゲンなどの画像検査がなかったため、膨大な知識と丁寧な問診をおこない的確に身体の状態を見極めていたそうなので、やはり便利すぎるというのも考えものですね・・・
ちなみに、世界基準では「発症から6週間以内の腰痛には、理学療法や鍼灸が有効である」とされています。
要するに「慢性腰痛やギックリ腰には整体や鍼灸が効果ありますよ~」と評価されているわけです。
当院では、整体や鍼灸を組み合わせた効果的な治療をおこなっています。どこへ行っても良くならないとお悩みならご予約くださいませ。
(柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師 藤井康徳 監修)